色や香り、栄養価が高く、料理に華やかさや風味をプラスできるエディブルフラワー。
以前はお店でいただくイメージが強かったですが、写真でも映えるので現在は自宅でのレシピとしても人気が高まっています。
しかし、エディブルフラワーを使った料理に挑戦するときには、下処理や調理法に注意しなければなりません。
この記事では、エディブルフラワーの選び方から下処理、おすすめのレシピまで、詳しくご紹介します。エディブルフラワーで美味しくて見た目も素敵な料理を作ってみましょう。
エディブルフラワーとは?食べられる花の種類や選び方
エディブルフラワーの定義と特徴
エディブルフラワーとは、食用に育てられた花のことです。また、可食部は花の種類によって異なります。
エディブルフラワーの魅力は、色や香り、栄養価が高いことです。エディブルフラワーの鮮やかな色で料理に彩りを添えるだけでなく、ビタミンやミネラル、食物繊維を含んでいます。お花ならではの香りは料理に風味を加えるだけでなく、幸せな気持ちにさせてくれます。
エディブルフラワーの歴史としては、古くから様々な地域や民族で使われてきました。
例えば、古代ローマではバラやスイートピーをサラダに入れたり、中国では菊や桃花をお茶に入れたりしていました。日本でも菜の花をおひたしにしたり、桜の花を塩漬けにしたりしますよね。
また、エディブルフラワーは花言葉や象徴的な意味も持っているので、その意味にも注目しながら使うとまた違った楽しみ方ができるかもしれません。
例えば、バラは愛や美しさを表し、ひまわりは忠誠や希望を表しますので、その時々のシチュエーションや一緒に楽しむ相手との関係性なども考えながら好みのエディブルフラワーを選ぶのもいいですね。
エディブルフラワーの種類と注意点
エディブルフラワーの種類は非常に多く、約100種類ほどあります。
代表的なものとしては、バラやひまわり、カーネーション、パンジー、ビオラ、マリーゴールドなどがあります。それぞれに特徴や味が異なりますが、甘いものや苦いもの、辛いものや酸っぱいものなど、様々な味があります。
エディブルフラワーの味や風味・相性の良い食材
人気のバラは甘くてフルーティーな味がするので、チョコレートやクリームチーズ、ヨーグルトなどと相性が良いです。また、ジャムやシロップにしても美味しくいただけます。
ひまわりは苦くてナッツのような味がするので、チーズやバター、パンなどと相性が良いです。また、種子や葉も食用になります。
カーネーションは辛くてクローブのような味がするので、カレーやスパイス料理に合います。また、お茶やお酒に入れても香りが楽しめます。
パンジーは酸っぱくてレモンのような味がするので、サラダやケーキ、クッキーなどに飾ると華やかになります。また、ドライフラワーにしても美しいです。
エディブルフラワーで注意すべきポイント
エディブルフラワーを食べる場合は、選び方や注意点を把握することが大切です。
食用に育てられたものを選ぶ
一般的な花屋や園芸店で売られている花は、農薬や化学肥料を使って栽培されている可能性が高く、食べると体に悪影響を及ぼすことがあります。エディブルフラワーを購入する場合は、専門店やオーガニックショップなどで、食用と明記されたものを選びましょう。
見た目で判断をしない
専門店で購入する際には問題ないかもしれませんが、同じ名前や同じ色の花でも、種類によって食べられるものと食べられないものがあります。例えば、スイートピーは食用になる種類と有毒な種類がありますので、エディブルフラワーを選ぶ場合は、必ず品種名や学名を確認しましょう。
アレルギーなどに注意
エディブルフラワーには、アレルギー反応を引き起こす可能性のある成分や、体に合わない可能性のある成分が含まれていることがあります。例えば、キク科の花は花粉症の人にとって刺激になることがあります。エディブルフラワーを食べる場合は、自分のアレルギーや体質を把握し、少量から試してみましょう。
エディブルフラワーの下処理方法「鮮度や色を保つコツ」
エディブルフラワーは食べる前に適切な下処理をすることが大切です。下処理をしないまま食べると、傷んでいたり汚れていたりする場合があります。以下は、エディブルフラワーの下処理方法についての詳細です。
エディブルフラワーの洗い方と水切り方法
エディブルフラワーを食べる前には、花びらや茎、葉などを確認して、傷んだ部分や虫などを取り除くことが重要です。
ぬるま湯か常温の水を使用します。
また、エディブルフラワーはとっても繊細なので、流水では洗わないようにしましょう。
水に浸す場合は、浅いボウルに水を張り、花をそっと入れて軽くかき混ぜます。キッチンペーパー上において水分を切ります。
エディブルフラワーの保存方法と期間
常温保存では花がすぐにしおれたり傷んだりする可能性があります。
エディブルフラワーを保存する際には花を密閉できる容器に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れておくと安心です。
(野菜室は冷蔵庫の中でも温度や湿度が適度に保たれている場所のため)
詳しい保存方法については以下の記事で紹介しているので、購入前に一度確認しておくのがおすすめです。
エディブルフラワーの色落ちやしおれを防ぐ方法
色落ちやしおれの原因は、主に光や熱、水分や酸素などです。これらの要素によって花の色素や細胞が壊れたり酸化することが影響しています。
予防策としては、
- 花を直射日光や高温の場所に置かない。
- 花を加熱する場合は、低温で短時間にする。
- 花を洗ったり保存したりするときに水分を適度に切る。
- 花を密閉できる容器に入れて保存する。
万が一、色落ちやしおれが起きた場合の対処法は、以下のようなものがあります。
- 色落ちした場合は、食用色素やレモン汁などで色を補うことができます。しかし、味や香りが変わる可能性があるので注意してください。
- しおれた場合は、水に浸すか氷水にさらすことで元気になることがあります。しかし、花の種類によっては効果がない場合もあります。
どうしても色落ちやしおれが心配という場合には、色落ちやしおれに強いエディブルフラワーの種類を選ぶのも1つの手です。
色落ちに強いエディブルフラワーは、色素が豊富で安定しているものです。例えば、ビオラやパンジー、マリーゴールドなどがあります。
しおれに強いエディブルフラワーは、水分量が多くて細胞が丈夫なものです。例えば、バラやひまわり、カーネーションなどがあります。
エディブルフラワーの調理法やおすすめレシピ
エディブルフラワーの下処理や保存方法は確認できたので、早速おすすめの調理法についてこれからご説明していきます。
エディブルフラワーを使ったサラダやスープの作り方
サラダやスープは食材によっては彩りが足りないな、って思うことがありませんか?
そんなときこそエディブルフラワーを使ってみてください。
エディブルフラワーを使ったサラダの作り方
サラダ用の野菜や果物を洗って切ります。エディブルフラワーと相性の良いものを選びましょう。
例えば、バラはリンゴやチーズ、ひまわりはトマトやアボカドなどと合います
サラダボウルに野菜や果物を入れて混ぜます。ドレッシングはお好みでかけてください。
エディブルフラワーと相性の良いものを選ぶとより美味しくいただけます。
例えば、バラはバルサミコ酢やハチミツ、ひまわりはマヨネーズやレモン汁などと合います。
サラダの上にエディブルフラワーを飾ります。色や形をバランスよく配置しましょう。
エディブルフラワーは最後に飾ることで鮮度や色を保つことができます。
エディブルフラワーを使ったスープの基本的な作り方
スープ用の野菜や肉などを洗って切ります。エディブルフラワーと相性の良いのは、例えばカーネーションはカレーやココナッツミルク、パンジーはレモングラスやショウガなどと合います。
鍋に水やスープの素を入れて沸騰させ、
野菜や肉などを入れて煮込みます。エディブルフラワーと相性の良いスパイスやハーブを加えるとより一層味がなじみます。
例えば、カーネーションはクミンやターメリック、パンジーはバジルやタイムなどと合います。
塩やコショウなどで味を整えましょう。このとき、エディブルフラワーと相性の良い調味料を加えるのがポイント!
例えば、カーネーションはココナッツミルクやレモン汁、パンジーは生クリームやチーズなどがおすすめです。
最後にスープの器に注ぎます。その上からバランスよくエディブルフラワーを飾りましょう。
エディブルフラワーを使ったサラダやスープのおすすめレシピ
ここでサラダとスープのおすすめレシピをご紹介します。
比較的簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。
エディブルフラワーを使ったスイーツやドリンクの作り方
エディブルフラワーの華やかな見た目はスイーツやドリンクでも大活躍です。
エディブルフラワーを使ったスイーツの基本的な作り方
スイーツ用の材料を用意します。例えばビオラはチョコレートやバニラ、マリーゴールドはオレンジやレーズンなどと相性が良いのでおすすめです。
次に、スイーツの生地やクリームなどを作ります。エディブルフラワーと相性の良いスパイスや香料を加えてみましょう。
ビオラはシナモンやカルダモンやナツメグ、マリーゴールドはオレンジピールやレモングラスなどと合います。
スイーツを焼いたり冷やしたりして完成させます。そして最後にエディブルフラワーを飾りましょう。ビオラはチョコレートやナッツ、マリーゴールドはオレンジやミントなどと合います。
エディブルフラワーを使ったドリンクの基本的な作り方
まずは、ドリンク用の材料を用意しましょう。エディブルフラワーと相性の良いものを選べば間違いがありません。
例えば、パンジーは紅茶やレモネード、ビオラはコーヒーやカプチーノなどと合います。
ドリンクの液体やシロップなどを作ります。
エディブルフラワーと相性の良いスパイスや香料を加えましょう。例えば、パンジーはショウガやレモングラス、ビオラはバニラやカルダモンなどと合います。
ドリンクができたら、エディブルフラワーと相性の良いトッピングやデコレーションをしましょう。例えば、パンジーはレモンやミント、ビオラはクリームやシナモンなどと合います。その上からエディブルフラワーを散らせば完成です。
エディブルフラワーを使ったスイーツやドリンクのおすすめレシピ
ここでスイーツとドリンクのおすすめレシピをご紹介します。
食事の最後の彩りとしてこちらのレシピを参考にしてみてください。
エディブルフラワーを使ったおもてなし料理の作り方
見た目が鮮やかなエディブルフラワーはおもてなしの料理としてもおすすめです。
おもてなし料理のコンセプトとメニュー例は、以下のようなものがあります。
大切なのは、エディブルフラワーの色や香り、味を生かした料理を作ることです。
エディブルフラワーは、料理に華やかさや風味をプラスできる素晴らしい食材です。
しかし、エディブルフラワーの特徴を無視して使うと、料理が不調和になったり、味が損なわれたりする可能性があります。
エディブルフラワーを使ったおもてなし料理では、エディブルフラワーの特徴を活かして、見た目も味も素敵な料理を作りましょう。
メニュー例としては、以下のようなものがあります。
エディブルフラワーを使った料理の盛り付けや飾り付けのコツ
盛り付けや飾り付けは、エディブルフラワーの色や形を生かして、料理に彩りや立体感を与えることです。
エディブルフラワーは、料理に美しさや華やかさをプラスできる素晴らしい食材ですが、エディブルフラワーの色や形を無視して使うと、料理がごちゃごちゃになったり、見栄えが悪くなったりする可能性があります。
エディブルフラワーを使ったおもてなし料理では、エディブルフラワーの色や形を活かして、料理に美しさや華やかさを与えましょう。
コツとして以下のようなことに気をつけながら使ってみましょう。
エディブルフラワーは、料理の上に飾るだけでなく、料理の中に入れたり、グラスの縁に飾ったりすることで、料理に立体感や動きを与えることができます。
エディブルフラワーは、料理の色や形とバランスを取ることが大切です。
料理の色や形と同じ色や形のエディブルフラワーを使うと、料理が単調になったり、エディブルフラワーが目立たなくなったりする可能性があります。
料理の色や形と対照的な色や形のエディブルフラワーを使うと、料理が引き立ったり、エディブルフラワーが目を引いたりすることができます。
エディブルフラワーは、料理の味や香りと調和することが大切です。
料理の味や香りと合わないエディブルフラワーを使うと、料理が不調和になったり、味が損なわれたりする可能性があります。
料理の味や香りと合うエディブルフラワーを使うと、料理に風味やアクセントを加えることができます。
さいごに
この記事では、エディブルフラワーの下処理と調理法について詳しくご紹介しました。
エディブルフラワーは、色や香り、栄養価が高く、料理に華やかさや風味をプラスできる素晴らしい食材です。しかし、エディブルフラワーを扱う際には、注意点もあります。
この記事を読んでいただいて、エディブルフラワーについて少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
エディブルフラワーで華やかな食卓を演出することができます。
エディブルフラワーを使った料理は、自分のためにも、家族や友人のためにも、素敵なおもてなしになります。
あなたもエディブルフラワーを使った料理に挑戦してみませんか?
エディブルフラワーで、美味しくて見た目も素敵な料理を作ってみましょう。